灯台

つくるということは歩いてきた道にパンくずをこぼしてゆくこと そしてわたしの後をゆくもうひとりのわたしがまっくらやみの中その落としたかけらをひとつずつ拾いあげながらたどってゆくこと 夜の森に置いた金色の無数のパンくずの部屋に住むちいさな神さま わたしのからだの内側にそびえたつ灯台からもれるあかりがこぼれないように ふたつのからだでぎゅっと包んだ