白日

果たされなかった約束たちが
おやすみ の合図で 夜空に浮かんでゆく
この星での想い出は
この星にかえってゆく

ただそれだけ

ポラリス

ひとを すきになるということは
そのひとの影に どれだけひかりを見つけられるかって
いうことのような気がする

青く流れる涙のむこう
愛はいつだって ひとりぼっちだ

小鳥のゆめ

うまれて 目をひらいて はじめてみたものが
ぬいぐるみだったとしたら
ぬいぐるみを おかあさんだとおもうのかな

ふわふわの かなしみ
こころが 闇に触れないように
やわらかなガーゼで 慎重にくるむ

mi u.

かなしい夢をみて 目がさめる
いくら会いたくても もう会うことのできないひと

振り向いてしまいそうになるたび いつも
あの子のことばをおもいだす
わたしは 想い出に恋をしてはいけない

夢際

スーパーカーの音楽と おいしいチョコレートと 本があって
それだけがこの夜においての 少ない真実のような気がしてくる

ひとの心はもろく 儚くて
どうしたって 見て この手で触れられるものだけを信じそうになるし
そういうものだけを信じられたなら
どれだけ楽になれるだろう

わたしはずっと かなしくてさみしいところで
うずくまりながら
助け出してくれる ほんとうのつよいうでを待ってる

ばかだなあ

この夜のすべて

ひとは生涯孤独だとおもう それなのにわたしはあなたにあなたはひとりではないよとつたえたくて 信じてほしくて 選ぶことばのひとつひとつに あなたがすきですという祈りをこめる、矛盾
恋がなんなのかもうわからないけれど わたしにはだいすきなひとがいる ただそれだけの事実

夜のしじま

夜の観覧車でひとり無数のきらめきに包まれながら眠る想像をする
現実と夢のはざまのように生きる毎日

home

真珠でできたちいさな川のようなひとを想う

ひかりの穴

ほっそりと白い指もすんなりと伸びる美しい背骨も手に入らないまま大人になってしまったけど 今でもあの頃とかわらず 道で天使とすれちがったらすぐにわかるんだよ

恋とか愛とかデートとかについて考えているとほんとうにもうぜんぶどうでもよくなってしまって、いずれ離れるであろうひとに傷ついたりくるしんだりする頑丈な精神がわたしにもうないなとおもいながらマフラーに顔を埋めて歩く古本屋からの帰りみち