海の見える駅のホームのベンチで読書をした だいじに両手でつつんでいたことばをすきだった頃のじぶんを全く思い出せなかった あの頃おもっていたよりもわたしはもっとずっと遠い未来を生きてる
花の写真を送り合う恋
伸ばしている髪がすごくながくなった 背中まで達する頃には どうかふたりのあいだにきれいな宝石が生まれていてほしい さいきんまた泣いてばかりいる
うつくしい横顔のおとこのひとと喫茶店でピンクのクリームソーダを飲んだ 約束も待ち合わせもできなかったわたしが今こうして何度もあたり前のようにくりかえし他人と日を重ねている うつろいの中 真珠で静かに手を洗うような日々
音楽のような言葉をうたうひとたち