ラブレター

夜に洗濯機をまわしていると鈍色の荒れた波音をおもい むねがざわざわする
水辺に立つときはいつもわたしが魚だったころを思い出してみる 前世のそのむかしから伝えられたリズムをわたしはわたしにしかわからない言語で見えないわたしに届けようとする 魚はどうやってこいびとに愛を伝えるのだろう わからない言葉をわからないまま言葉以外の方法で受け取ること きみの目はいつもあかるい夜明けの色に染まっているね