21時

ほたるのひかりが流れたので おうちに帰らなきゃいけない
ここはあなたのいるべき場所ではないよ、という静かなサイレンの音に合わせてくちずさむメロディ
音、どんどん大きくなる

みんなちゃんと帰る場所があって それぞれにスイッチを押してきちんと今日を終わらせるのであって
知らないうちについた見えない場所の傷から流れ出たものがなんだかわからないまま 薄っぺらなタオルで隠そうとしても

ひかりはこぼれ落ちる
ひかりはこぼれ落ちる

出口が見つからないまま踏み出した左足
暗闇で手を伸ばして触れたものが きみのこころだったらよかった