夢の向こうに

「すきなのにどうして家族になれないんだろう」
電話越しに母に泣いた

すきなのに家族になれないなんてそんなのぜったいにおかしくて 運命をただまっすぐに呪った
でも、たとえ家族になれなくても わたしは恋人をすきで、だいすきで、たいせつで、いちばん幸せになってほしくて、あたしはあたしのこの一粒も嘘の混じっていない感情を透明な宝石にして彼にプレゼントしたい

愛だけで何もかも乗り越えられたらいいのに
でもそんな夢みたいなことはない
それをあたしはちゃんと知っている