朝から里芋を甘醤油で煮ながら隣の部屋の窓からのぞく薄っぺらい青空をぼんやり眺め、今日が憧れたひとの命日だったと思い出した 遠いむかし、泣きながら綿菓子をぎゅうっと腕で抱きしめたときのようなあまくてやわらかなかなしみを思い出させてくれたひとだった