手をふる

受けいれられなかったことがふいにするんと共鳴したり 傷痕がぴかぴか陽に反射したり、老いがもたらすことはよいことばかりで、からだが腐ってゆく代わりに こころは日々正しくやわらかに熟れてゆく

からだとこころを幾重にも覆っていた棘が するすると溶けているようにおもう
痛みに鈍くなるのではなくて、かなしみの向こうからはみだしてくるひかりを全身で受けとめること
わたしはもっともっと この星での旅行をたのしみたい