老いてゆくにつれて からだじゅうをおおっていた棘がしゅわしゅわと溶け 少しずつこの星を去る準備をする 憎んだり あすをのろったり そんな日々もゆっくりとほどかれてゆく
だいじな想いも景色も時間も ぜんぶひと粒もこぼさずに抱きしめるには わたしはまだまだ若すぎて わたしははやく もっともっとおばあちゃんになりたい
ひとはかわいい 生きてるだけで こんなにも わたしたちはみんな 宇宙の手のひらから散った ひかりの子ども
はだかになったたましいで わたしはどこまで飛べるかな