ポケットの氷砂糖が カラカラと泣く月夜 レモンドロップの風に 目をすます わたしたち、いくつかのはなしをしたね かみさまのこと、旅先でみた青い街のこと、 水晶でできた川のこと
見あげれば 春の花のかたちの空が たよりない ガラスの舟に揺れる
ほどけそうな夜から こぼれてしまう前に 向こう岸から わたしの名を呼んで