熱い珈琲で口の中を火傷して
それでも懲りもせずなんどもくりかえし熱い液体を体内に流しこむしかできなくて
ずっとかなしくて
ここに発生した瞬間からかなしくて
かなしい星でずっとずっとかなしくて
愛おしかったはずのひとがほんとうに愛おしかったのか少しも思い出せなくて
めちゃくちゃにころしてやりたくて
目の前の黒い水を飲みながらずっとずっとかなしくて
熱くてかなしくて
ころされるまえにころしてしまいたくて
このせかいのすべてから置き去りにされたくて
(わたしが欲しいのは6月の雨でつくられたはさみ)
(せかいからきれいにきみを切り取ってまっさらな頁にぐちゃぐちゃに貼りつけたい)