割れた赤いレンガの上を裸足で歩いて流れる血を隠すようにひっそりと息をする
壁いちめんに貼りめぐらされた紫のスパンコールがいっせいにこちらに向かってぎらぎらとひかりだす一方で 隣のまっさらな白い部屋でひとり静かにお茶を飲むような日々
きみの精神とぼくの精神を交換してきみをぼろぼろに不幸にしたい
歪んだ愛情
致死量
1本の髪がはらりと肌から落ち持ち主がわからなくなった瞬間に一気にそれは汚いと判断され、あってはならないものへと変化する
うつくしい少女がひたすらに命の実を食べるだけの画集をぼうぜんと眺める、食べることは生きることに直結する、もし殺すことも生きることへつながるとしたらそこにひかりはあるのだろうか
息をするために殺したひとびとと生き残るひとびと
恋や愛が無意味な欲望だと、わたしは知ってしまった
知ることこそが命をどんどん息苦しくさせる要因なのに 心の窒息死は死因として認められないのがこの星のうつくしいところでしょう
せかいがわたしのものじゃないことくらい 初めからずっと知っていたよ
無の無
さいきんほんとうにだめで、泣いてばかりでぜんぜん笑いたくないし何にも書けないし詩とは遠いところにいきたくて、何にもないからっぽのこころでひたすらひとの言葉を朗読してる
まっくらやみの中ひかりなんて見たくなくて、手を伸ばすみたいにぷかぷか声だけで漂ってる たましいだけの生きもの
さよならとかなしみに
いつでもこの星を離れてもいいようにさいきんゆっくりと準備をはじめていて、持ちものを少しずつ かつ勢いよく手放している
ほしいものなんていくらでもあって、それなのに対価をはらって手に入れても ちっとも満たされなくって、お財布は軽くなるいっぽうだし比例してこころもどんどんすかすかにすり減ってゆく
お金で買えるものなんてほんとうはそんなにほしくない
ほしいものはもっと、もっとちがうもの
もしほんとうにほしいたいせつなものをお金で買えてしまえるなら、一生分のお金をぜんぶ引換にする
走馬灯
最近また長い時間電車に乗って移動することができなくなってしまって、行きたい場所も買いたいものもたくさんあるのにそれができなくてかなしい どこでもドアがほしいけど、おそらくわたしのようなひきこもりにはその移動時間こそ大事なのだとおもう
都会に行っておいしいクリームソーダを飲みたい