結婚できなくてもいいという覚悟で 恋人と一緒にいると決めたけど、それでもやっぱり みちゆく夫婦や幼い子連れの家族とすれ違うたび うらやましくて かなしくて ひとりになると涙があふれてしまう、それはわたしには一生縁のないかたちだから、あきらめた幸せだから
自分で決めた、あたまではわかっている、それでも、どうしてすきなのに家族になれないのだろうと心のどこかでおもってしまう
おなじ家に帰り、一緒にごはんをたべ、朝を迎える そんなあたりまえの穏やかな毎日を彼と繰り返したいだけなのに、どうしてできないのだろう
わたしはただの平凡な女だった
母はわたしに、すきなひとと結婚したいのはあたりまえのことよ、と言った
あたりまえの想い、あたりまえの幸せ
わたしは彼の人生を背負う権利すらない、一生